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1 販売計画の作成項目 |
だれが | 必要な売上高を確保するためには、従業員を必要とするのか、家族のみでよいのか検討します。 |
だれに | どのような顧客層をターゲットとするのか明確にします。顧客層をどこにしぼり込むかによって、客単価や商品の品ぞろえが違ってきます。 |
何 を | 顧客層や立地条件などによって、取り扱う商品やどのようなサービスをするのか決めます。 |
どのように | 対面販売にするのか、セルフサービスにするのか、通信販売にするのかなど、どのような販売方法をとるのか検討します。 |
どこで | 業種や顧客層にマッチした立地を選びます。また、立地条件に合った取扱商品、販売方法などについても検討します。 |
販売条件は | 現金なのか、掛け売りなのかなど、どのような条件で販売するのか検討します。 |
時間は | 営業時間をどうするのか検討します。 |
製造業など販売先(受注先)が特定される場合は、次の点についても考えておきましょう。
●相手先が信用のおける企業かどうか ●継続した受注の確保が可能かどうか、自分の技術にあっているか ●掛け売りの場合、回収条件がどうなっているか |
2 仕入計画の作成項目 |
何 を | 売れ筋商品や販売戦略に沿った商品の確保が可能かどうか検討します。 |
どこから | 必要な時期に、必要な商品を、安定して供給してくれる仕入先の確保が重要です。 |
どんな条件で | 現金なのか、買掛や手形払いは可能か。支払いサイトはどうなっているのか確認します。 |
計画的に | 過剰在庫は資金繰りを圧迫します。計画的な仕入が大切です。 |
3 資金計画のポイント |
創業にあたって、資金がいくら必要で、それをどう調達するかを検討するには事業計画が役立ちます。その作成ポイントは下記のとおりです。
■必要な資金と調達の方法
必要な資金 | 金額 | 調達の方法 | 金額 | |
設 備 資 金 | 店舗、工場、機械、備品、車両など (内訳) | 万円 | 自己資金 | 万円 |
日本政策金融公庫 国民生活事業からの借入 | 万円 | |||
運 転 資 金 | 商品仕入、経費支払資金など (内訳) | 万円 | その他からの借入 (内訳・返済方法) | 万円 |
合 計 | 万円 | 合 計 | 万円 |
※自己資金の金額
2007年度「新規開業実態調査」(国民生活金融公庫 総合研究所(現・日本政策金融公庫 総合研究所)調べ)によると、創業資金総額に占める自己資金の割合は29%となっています。自己資金以外には、金融機関からの借入金が55%、その他が16%となっています。その他とは親、兄弟からの出資、あるいは無期限無利息の借入金などです。
事業が軌道に乗り資金繰りが安定するまでにはどうしても時間がかかります。借入金の返済や予想外の出費で資金繰りが苦しくなるなど、さまざまな問題が起こります。万一の時に備えて、数カ月分の経費相当分はとっておくなど、ゆとりを持った創業の資金計画をたてることが大切です。
●創業資金の調達先
4 売上計画の作成 |
主な売上予測の方法は次のとおりです。業種の特性を考え最も適した方法を選び、検討してみましょう。
また、業界平均に地域事情などを加味することや、他の方法もあわせて多角的に売上高を予測することが大切です。
①販売業で店舗売りのウェイトが大きい業種 (コンビニエンスストアなど) <算式> 1㎡(または1坪)当たりの売上高 × 売場面積 [設例] 業種:コンビニエンスストア ●売場面積 100㎡ ●1㎡当たりの売上高(月間) 15万円 (「小企業の経営指標」による業界平均から算出) 売上予測(1ヵ月)=15万円×100㎡=1,500万円 |
②飲食店営業、理・美容業などサービス業関係業種 <算式> 客単価 × 設備単位数(席数) × 回転数 [設例] 業種:飲食店 ●椅子 20席 ●1日1席当たりの回転数 5回転 ●客単価 1,000円 月25日稼働 売上予測(1ヵ月)=1,000円×20席×5回転×25日=250万円 |
③労働集約的な業種(自動車販売業、化粧品販売業、ビル清掃業など) <算式> 従業者1人当たりの売上高 × 従業者数 [設例] 業種:自動車販売業 ●従業者 4人 ●従業者 1人当たりの売上高(月間) 280万円 (「小企業の経営指標」による業界平均から算出) 売上予測(1ヵ月)=280万円×4人=1,120万円 |
④設備が直接売上に結びつき、設備単位当りの生産能力がとらえやすい業種 (部品製造業、印刷業、運送業など) <算式> 設備の生産能力 × 設備数 [設例] 業種:部品製造業 ●施盤 2台 ●1台当たりの生産能力 1日(8時間稼働)当り800個 ●加工賃@30円 月25日稼働 売上予測(1ヵ月)=30円×800個×2台×25日=120万円 |
※1㎡当たりの売上高や従業者1人当たりの売上高などについては、「小企業の経営指標」(国民生活金融公庫総合研究所編)などで調べることができます。
5 収支計画 |
予測にあたっては、①から④出検討した「経営環境」「業界事情」「設備能力」「競合状況」「価格の推移」などについて総合的に検討してください。
■創業後の見通し(月平均)
創業当初 | 軌道に乗った後 | ||
売上高① | 万円 | 万円 | |
売上原価② | 万円 | 万円 | |
経 費 | 人件費 | 万円 | 万円 |
家 賃 | 万円 | 万円 | |
支払利息 | 万円 | 万円 | |
その他 | 万円 | 万円 | |
合 計③ | 万円 | 万円 | |
利 益①-②-③ | 万円 | 万円 |
6 返済計画 |
借入金の返済は利益からなされますが、利益をすべて返済に充てることはできません。税金を払ったり、個人の場合は生活費などが必要です。
■損益計算書
科 目 | 内容・留意点等 | |
売上高 (売上予測高) | 売上予測高を計上します。さまざまな角度から達成可能な売上高を予測します。 | |
売上原価 (仕入) | 原価は一般的には「売上高×原価率」で求めます。 原価率は業種や商品などによって違いますが、業界平均値を基に、販売戦略などを加味し、原価を求めます。 | |
営 業 経 費 | 人件費 | 営業経費には、毎月決まった額の支払いが必要なものと売上高などに応じて金額が変わるものとがあります。 その他には、人件費、家賃、減価償却費を除いた一切の営業経費を具体的に算出します。 |
地代、家賃 | ||
減価償却費① | ||
その他 | ||
計 | ||
営業利益 | 「売上高-(売上原価+営業経費)」で算出します。 | |
営業外収入 | 受取利息、賃貸料収入など営業以外の収入です。 | |
営業外費用 | 支払利息などの営業以外の費用です。 | |
税引前利益 | 「営業利益+営業外収入-営業外費用」で算出します。 | |
法人税等充当額 | 「税引前利益×40%」が目安となります。この科目は法人の場合です。 | |
当期利益② | 「税引前利益-法人税充当額」で算出します。 |
●返済財源
返済財源 = 減価償却費 + 当期利益
●収支見込(資金収支)
収支見込 = 返済財源 - 借入金返済元金 - 家計費(個人企業の場合)
7 事業計画 |
思い描いた事業をいかにして実現していくかを表したものが事業計画書です。
事業計画書は、金融機関や事業の協力者への説明の際に必要となります。また、説明する必要がない場合であっても、自分の事業が本当に実現可能なのかを確認する意味で、事業計画書の作成は必要なのです。
何度か書き直すことによって、自分が本当にやりたいことや事業の成功の見込みなどがはっきりとしてきます。
・創業動機、事業の目的、将来的なビジョン どういう目的で何をやりたいかをはっきりさせます。事業に対する考え方や熱意、将来的な事業展開を説明します。 ・市場性の調査 これから始める事業の市場規模、将来性、事業を取り巻く環境等を調べ、事業内容の裏付けとします。 | |
提供する商品、サービス、技術またはそれらの提供方法にどのような特徴があるのか、そして対象とする顧客のニーズにいかにマッチしたものであるかを分かりやすく説明します。 | |
借入については、必ずしも希望どおりの資金調達ができるとは限りません。中古設備を購入した場合やリースを活用した場合など、いくつかのケースを想定しておくと、いざというときに慌てないですみます。 | |
創業当初の収支予測と軌道に乗った後の収支予測をたてましょう。 |
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